sappalenia’s blog

無責任な戯言です

流通かじったので少し

基本からよくわかる物流のしくみ

という本を少し読んだので、それに付随して調べ、考えをまとめた。

 

パレートの法則:

全体の八割の利益はある二割の対象から得られる、という経験則的な理論。別名、80:20の法則。

ロングテール:

多品種小ロットによって全体の利益を上げていくというビジネスモデル。Amazonがこれに該当し、ありとあらゆる小口の商品を取り扱うことで、これを可能とする。

実店舗の場合、これは管理コストが発生するデメリットがあったが、これを倉庫で一元管理し、オンライン注文が来たら即発送というシステムを取る事で、流通業としての価値を提供している。(お急ぎ便はリードタイムを短くして、商品に加えて流通としての付加価値を与えている、と言える。)

ヘッド:

ロングテールは、冪乗則のモデル(反比例グラフに近い)の0に漸近していく部分を指す言葉だが、この0に近い部分(つまり多品種かつ寡少商品)の集合体をテールと呼び、対してパレートの法則になぞらえるなら、小品種かつ衆多商品の集合;それだけで売り上げの大半を支える商品群をヘッドと呼ぶ。

 

 さて、これらの言葉を紹介してきたが、例にあげたAmazonはまさにテールへの信頼で売り上げを伸ばして来た会社なのだろうというイメージを持つようになった。昨今は大雑把な大口発注よりかは、こういった多品種小ロット(ロット:最小の生産単位)の発注形態に潮流が来ているらしく、それを踏まえてもやはり先進的なのだなと思った。検索してすぐに目的の品が表示されるという検索機能も、テールの販売の下地になっている。

 また先ほども述べたリードタイム(発注から到着)の短縮、ダッシュボタンやクレジット決裁等、ITを活用する事でジャストインタイム(JIT:トヨタ発案の経営思想、必要なものを必要な時に必要なだけ。アメリカのスーパーマーケットを見て思いついたらしい。)の物流を可能にしているようだ。

   正直、物流なんて物を運ぶだけだろ、とか安易に考えていたが、実はそのサービスそのものが重大な価値になっていることに考えがいっていなかった。特に、テールによって売上を獲得しているという現状が、流通システムの効率化によって支持されているという点は面白い。

 最後に、輸送には4つのモード(運送手段)があるらしく、トラック・鉄道・船舶・航空なのだが、最近はそこに自転車も加わってきていてクスリとくる。(厳密にはあれは輸送=一次輸送でなく二字輸送=運送なのだが。しかし、自転車運送もまた、小回りのきく小口配送の実現手段として普及しつつあるのは、昨今の潮流の延長として見ても何ら不思議ではないのかも。)