sappalenia’s blog

無責任な戯言です

孤独

 孤独が私の後ろをヒタヒタと歩いている。走れば音の間隔も早くなり、足を止めれば音はすっかり止んでしまう。

 意を決して後ろを振り返ってもそこには何も見えない。たしかにそこに存在する筈なのに。また歩みを始めれば、ヒタ、ヒタとやはり私とは別の足音があって、その内私は気づいてしまう。

 なあんだ、歩みを止めるだけ、それだけでいいんだ。そうすりゃこいつはついてこない。そうこうする内に、私は背後から来た鉄の塊に背を打ち付けられて事切れた。