sappalenia’s blog

無責任な戯言です

よりもい視聴続き

 急に観たくなってざまあみろ回を観たが、砕氷船が突き破るシーンはワクワクした。あと、隊長に告白しようとしてる若い男の人がトレーニングしてる男に鬼気迫る声で尋ねたのが面白かった。

 話全体を見てやはりテンポ重視だなと思った。大体の場合、世界の雰囲気を感じさせるタイプとストーリーを直裁に伝えていくタイプがあるかと思うが、このアニメは後者かなあと思った。小気味よく展開していくのでなんとなく観ちゃうが後で残るかは今のところよく分からん。個人的には、砕氷船の造船職人の話をクローズアップしてくれるとプロジェクトXじみて元々の爽やかなる作風に重いリアリティが混合してより好みだったかもしれない。あとあの砕氷のシーンをさらに好きになったかと思う。完全に私欲の話だが。

 件のざまあみろシーンについてはなんか知ってたが、いざ観てみると特に言うことがなかった。意外とあっさりした性格なんだなと思うくらい。感傷じみた気風ならあの場に降り立つことには相応の感情が伴うものかと思うが、彼女の中にあったのは悲しみよりかは克己心に近かったのかもしれない。必ず見下した周りを超えてやるという念は実はそういった過去の暗い感情を払拭する為の一カンフル剤であったかもしれず、またあの場で降り立ってしんみりした雰囲気を作るよりもあえて快哉を叫ぶことで痛快明快にしたかった為かもしれず、この点からすると隊長に対して彼女が自分でもよく分からないと言ったことにも繋がるように思う。まあ単純に考えて母親が亡くなってる女子高生が傍にいてしんみりされるとこちらも心苦しいだろうし、あれは彼女なりの配慮か単純に本編どおり鬱憤が溜まってたのかもしれない。

 総括して面白いかというと、私個人としてはそこそこというのが妥当。深く入り込み抉るよりかは浅く広く表を滑るタイプの話かと思うが、いつも4人で尚且ついつもキャッキャウフフというのは少し狂気を感じて多少の違和感を得る。1人がある表情をすると他3人も同じような顔をし、また一つのアクションにおいても大体全員が全員でやけに絡み合った動きをするので、陰気くさい私にはちと鼻につくところもある。(少し羨ましくキラキラにも見えて実は癒される側面もあるが) 高尚で均衡がとれてポップで4人が調和していて一歩踏み出したという高揚感に溢れて総じてノンストレスだが、俄然作り物くさくてうーんとなるのも本音。見たくないものを徹底的に映らないようにして全てをこれが青春だ的な特別感と爽快感でマスクし、一つの安楽物語を作り出してる感じだろうか……ディストピアだな! というのはまあ悪意を込めた形容だけどそんなところだろうか。