sappalenia’s blog

無責任な戯言です

責任の所在

 例えば俺が配送を頼んだとする。そして俺の荷物を運んでくれていたそのトラックドライバーが事故死したとする。その時、俺が宅配を頼まなければそのドライバーは死ぬことは無かった、と思う。では、その死は私の責任だろうか。常識で言えば、そうはならない。確かに私が頼まなければそのドライバーは死ななかっただろう。しかし、そもそもその死はドライバー側の過失なのだ、という判断により私は責任を免れる。

 だが、結局は私の行動は何をとっても他者へ影響を与えてしまうし、ドライバーの事故死を私の責任と思うなら、私はもはや何事の行動も起こせなくなる。とすれば、真の責任とは何もしないことなのだろうか。だが、そうすれば活動しないのでやがて物事は成り行かなくなる。では、責任とは自身の起こす行動が波及する物事へ気を巡らし、どれほど自己の因果へとそれを結びつけるか、という場当たり的でない遡及性が核の概念なのだろう。

 要は、私はそれにどれ程関与したかという重みの言葉なのだろうと思う。